Q1 |
太陽光採光システムはどのような用途に使えますか。 |
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A1 |
このシステムは様々な用途がありますが、下記のような用途の組み合わせで使用されています。
1)暗部ヘの採光:太陽光が当たる方が良いと思われる場所において、施設構造や周辺環境のために暗部となっている場所への採光(日陰対策、吹き抜け、中庭への採光、地下居住空間・作業空間への採光等)
2)環境・アメ二ティ:快適さや環境へのやさしさを、太陽光の持つイメージを利用して演出
3)太陽光特性の利用:服地の色の判断や、塗料の色相調整等の太陽光を必要とする場所への採光
4)省工ネルギー化:人工照明のエネルギー経費を節減 |
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Q2 |
採光される太陽光は自然光と同じですか。
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A2 |
自然光には、波長の短い方から紫外線、可視光線、赤外線が含まれています。このシステムでは、有害な紫外線や熱線である赤外線は、採光部のドームやレンズ等により、大幅にカットされますので、自然光と同じ波長の可視光線だけが採光されます。
従って、7色の虹の成分が転送され自然の色合いが再現されるため、室内での植物の生育が楽しめます。また、紫外線がカットされるので、皮膚の日焼けや絵画や家具の退色がありません。 |
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Q3 |
太陽光採光システムで採光できる光量はどのような単位で表しますか。 |
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A3 |
太陽光の光強度は照度[ルクス]で表現し、各システムの採光できる光量は、
照度[ルクス:lx]×照射面積[m2]=全光束[ルーメン:lm]で表しています。
システムの採光面積によりますので、3000ルーメン〜50,000ルーメン前後まで幅があります。人工光源と比較するとき、分かり易くするため、蛍光灯(40W:3,000[lm])や白熱灯(100W1500[lm])に換算して、何灯分と表示することもあります。 |
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Q4 |
省工ネルギ−や地球温暖化防止にどのくらい貢献しますか。 |
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A4 |
太陽光採光システムは、自然光を直接採り入れて利用するため、照明用電力の省エネルギー化が可能で、炭酸ガスの排出量の削減による地球温暖化防止に寄与します。
例えば、10000ルーメンの採光量の機種ですと、100W白熱灯に換算して667Wに相当し、年間日射時間を2,000時間とした場合、年間電力削減量は1,334[kWh/年]、二酸化炭素ガス削減量は、489[CO2・Kg/年]です。 |
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(出典:通産省委託事業の平成11年度太陽光採光システム導入基盤調査報告書) |
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Q5 |
このシステムは雨天や曇天時には採光できますか。 |
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A5 |
このシステムは、晴天時の直射日光をミラー方式では反射させたり、レンズ方式では集光させるため、雨天や曇天時の散乱光では採光できません。但し、プリズム方式のトップライトに取付る場合には、散乱光は入ります。 |
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Q6 |
このシステムの採光部を駆動させる電気代はどの<らいかかるのですか。
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A6 |
太陽光を追尾する制御と駆動モーターに電気代はかかりますが、わずかな消費電力です。年間電気代は、機種にもよりますが、多くても1000円前後です。
また、最近は、太陽電池駆動方式のシステムも商品化され今後は電気代はかからない方向に向かっています。 |
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Q7 |
設置位置を決めるボイン卜はどのようなことですか。 |
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A7 |
このシステムの採光部に常に日が当たる方位で、施工し易い場所に設置することです。
場所によっては、架台やポール等が必要になります。
また、採光された光の伝送経路で遮断されない設置条件も重要です。これらの条件によっては、施工コストが異なりますので、施工方法と費用を決めるために、事前に、建物、周辺日影、方位等の現地調査が必要となります。 |
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Q8 |
メンテナンスはどのような内容になりますか。 |
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A8 |
日常のメンテナンスには、外装部の透明な樹脂のドームや採光部のミラーやプリズムの経年的な汚れの清掃があります。長期的には、ドームの交換や駆動部のモータの点検・交換保守も必要となります。 |
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Q9 |
この本システムには、公的な支援制度が適用されますか。 |
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A9 |
現在、導入促進に向けた国の支援策としては、地球温暖化防止等の地球規模の環境問題に総合的に配慮した環境共生住宅を普及するために設けられた「環境共生住宅市街地モデル事業」の施設整備の補助金対象とされています。
また、文部省が進める学校施設の環境負荷を低減し、エコスクールの具体的な整備推進を実施するために、児童生徒の環境教育しながら、今後の学校施設の整備充実を図る「学校施設(エコスクール)の整備推進に関するパイロットモデル事業」の施設整備の補助金審査対象になっています。 |